オーストラリアにはかつてCadelEvansというワールドカップでトップクラスのクロスカントリーの選手がいたのは記憶に新しい。現在彼はテレコムのプロロードチームに所属している(2005年はロットドモに移籍予定)。その他にもオーストラリア出身の有名なプロロード選手は以外に多い。例えば、Micheal Rogers(2004世界TTチャンピオン)、Stuart Ogrady(Cofidis)、Bradry Mcggee(FDJ)、RobbieMcewen(LotoDomo)など。そしてオーストラリアのトラック競技が世界でもトップクラスなのはアテネオリンピックで明らかである。では、何故オーストラリアにはこれほどまでレベルの高い選手がたくさん存在するのか? オーストラリアは日本と同じように地理的に他の国とは孤立しており、ヨーロッパの国々とは全く環境が違う。主に国内での大会がメインになるという意味では日本の選手とさほど変わらない。しかし、MTB(XC、DH)、ロード、トラックとどれを見ても明らかに日本よりレベルが高い。
その要因として考えられるのは、自転車を取り巻く環境の大きな違いであると思う。まずその違いは交通量の差、そこから来る信号の少なさ、そして自転車の走りやすさである。簡単に計算しても日本の国土面積の約21倍の広さであるオーストラリアだが、人口は日本の約7分の1に当たる2千万人。人口は極端に大きな市に集中しているがそれでも日本の混み具合に比べたら可愛いものだ。その為車の交通量も少なく自転車で走ってもそれほど車が気にならない。交通量が少ない故信号が少なく、ほとんどの交差点がロータリーになっており右側確認さえすれば一旦停止する必要もない。その結果自転車、車とも快適に走ることが出来る。そしてほとんどの道路の左側にはバイクレーンが設けられており、日本のように車に気を使いながら走る必要もない。こういう事が自転車に乗って通勤したり、サイクリングをしたりする人が増える要因であるのではないだろうか。そして自転車に乗る人がたくさんいるということはレースもたくさん行われる。こちらでは毎週月曜日、水曜日、木曜日そして日曜日と週4回もレースが行われており、そこから才能がある選手がたくさん生まれる。それが、オーストラリアが優秀な選手を生み出す要因の一つであると感じている。
こちらのレースを走ってもう一つ感じたことは、ほとんどの選手はプロではなく、趣味でやっている人達だがレベルが高い。それも先ほど述べた事が一つの要因であると考えられるが、それ以外にオーストラリア人は自分の時間を非常に大切にしている。もちろん仕事の内容にもよって違うだろうが、5時に仕事を切り上げて、ラグビー、クリケット、サッカー、サイクリング、ジムなどで楽しむ人を非常に良く目にする。それは近くのショッピングセンターなどを見ても分かるのだが、平日は6時に、土曜日と日曜日は4時ぐらいに店を閉める。日本なら最近では8時9時まで開いているお店もたくさんあるので、オーストラリアの習慣に最初は戸惑ったが今では非常にいい文化だと感じている。そして夏になるとサマータイムが導入されるため、8時半ぐらいまでライト無しで自転車で走ることが出来る。自転車だけでなくそれだけオーストラリア人は平日にもいろんなスポーツを存分に楽しんでいるのである。
日本でもこのような環境を作ることが出来れば、もっとサイクリングを楽しむ人が増え、競技のレベルも間違いなく向上すると思うのだが・・・しかし日本でも日本ならではの方法で人々がサイクリングを楽しむ事が出来るのではないかと思う。それがどうすればいいのか今は分からないが、こちらの文化をしっかり考察し、今後の日本国内の環境を変えていければと思う。
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●龍谷大学で国際文化を学ぶ野口選手は、トレーニングと勉学の両面から5ヶ月間のオーストラリア遠征に。写真は同居しているJames君と。
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●「KONA 24hrレース」に“NiteRider”というチームで参戦。24hrはキツイ! 来年は24hrオーストラリア選手権にも参戦しようかな? |
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| プロフィール |
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野口 忍
04年、念願の全日本チャンピオンを獲得し、名実ともに日本のトップ選手の一角となった野口選手。下りの速さはピカイチで、特にマッドコンディションでは無敵の強さを誇る。
世界を目指し、05年はさらに修行と鍛錬を積んで精進に励む。
主な成績
00・02・03年 アジア大陸選手権 優勝
04年 全日本MTB選手権(エリート)優勝
03年 全日本MTB選手権(エリート)2位
03年 ジャパンシリーズランキング 3位
04年 ジャパンシリーズ第1・5戦 優勝
野口忍選手ホームページ
http://www.nogunet.com/
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